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精神科コラム

うつ病について

日本では、100人に約6人が生涯のうちにうつ病になると言われています。「産後うつ」、「更年期うつ」、「過労うつ」、「引っ越しうつ」等、様々な呼び名もあるように、精神疾患の中では最も馴染み深い疾患です。

よくある「気分の落ち込み」と違うのは、うつ症状がほとんど毎日、ほとんど一日中、何によっても改善せずに2週間以上持続するということです。普段楽しかったことにも全く興味が湧かず、何をする気にもなれない等の気分の変化だけでなく、不眠、食欲低下、頭痛、肩こり、動悸、口渇、手足のしびれ等の身体症状を伴うことも多いため、最初に内科を受診する患者さんもおられます。

うつ病の原因は医学的には未だ不明ですが、過労や身体疾患や人間関係など、明らかなストレスがある場合は、まずその環境から逃れることが治療の前提になります。医師の診断をうけて、抗うつ剤などによる薬物療法が必要になることもあります。あるいはカウンセリングを併用することで、心のもつれ(葛藤)を解きほぐすことも有効です。

死にたい気持ちになったり、自殺未遂を起こすような最悪の事態に陥らぬよう、早めに専門医を受診することをお勧めします。

 

精神保健指定医 豊福 正人