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精神科コラム

家族が気づける認知症の始まり

認知症は本人だけでなく家族や周囲を巻き込む事の多い病気です。まだ十分な治療法は確立していませんが、中には治癒の可能性があるものもあり、早期なら進行の抑制や症状の改善が望めます。また早期に診断を受けることで、家族は病気に対する心構えをもて、適切な接し方や介護サービス等に関する情報を得る等のメリットがあります。
家族が気づけるサインとして、「同じことを何度も言ったり聞いたりする」、「置き忘れやしまい忘れが目立つ」、「蛇口やガス栓の締め忘れが目立つ」、「日課をしなくなる」、「時間や場所の感覚が不確かになる」、「以前はあった興味や関心が失われる」、「物の名前が出てこなくなる」等があります。特に物を盗られたと言う妄想は認知症の特徴的症状で女性に多く認められます。
性格変化も認知症の始まりを捉えるのに有効です。「だらしなくなった」、「頑固になった」、「怒りっぽくなった」、「疑い深くなった」等です。
特殊な症状で、いない人等がありありと見える幻視や、お酒好きで甘い物など見向きもしなかった人が甘いものばかり際限なく食べる事があります。
これらの症状に思い当たるときは、是非認知症の専門病院にご相談ください。

 

副院長 梅野 一男